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国の教育ローンとは?
金融機関のローンとの違いを
審査・金利を比較して解説

子どもが大学や専門学校などへ進学を希望しているけど、「入学金や学費が足りるか心配」という場合に頼りになるのが教育ローンです。教育ローンは国や民間の金融機関で利用できますが、どれを選べばよいか迷うこともあるかもしれません。
今回は、教育ローンとはどのようなものかという基本情報はもちろん、国と金融機関の教育ローンの違いを比較しながら解説します。また、教育ローンと奨学金の違いについても解説しますので、自分に合うものを選びましょう。

(1)教育ローンとは?

高校や大学への進学など、教育には何かとお金がかかります。「入学金は用意できそうだけど、数年間の学費は足りるだろうか」など、経済面での不安は尽きないものです。そのような教育関連の費用に利用できるのが「教育ローン」と「奨学金」です。両者とも教育費用を工面するための方法ですが、教育ローンは学生の親(保護者)が借りて親が返済するのに対し、奨学金は学生本人が借りて学生本人が返済します。したがって子どもに学費の負担をかけたくないという方は、教育ローンを選ぶほうが良いでしょう。教育ローンには、国が取扱うものと、民間の金融機関が取扱うものがあります。

(2)国の教育ローンとは?

国の教育ローンは教育一般貸付とも呼ばれ、教育の機会均等と、教育に関する家庭の経済的負担の軽減を目的としています。日本政策金融公庫が扱う公的な制度のため、母子、父子家庭への優遇などがあります。なお、世帯年収の上限が決まっているため、共働きなどで世帯年収が多い場合には、利用できないこともあります。

国の教育ローンは、入学金や授業料のほか、通学費用や下宿先の住居費用、教科書代、パソコン購入費などに充てることができます。また、入学前の受験料や受験にかかる宿泊費などにも利用できます。

ローン契約時に決まった金利が完済時まで続く固定金利であるため、返済計画が立てやすいことも特徴です。返済期間は最長18年までと長く、無理なく返済することができます。

(3)金融機関の教育ローンとは?

民間の金融機関で取扱う教育ローンは、世帯年収の上限はありません。ローンを借入れする人に返済能力があるかどうかが審査されます。金融機関によって異なりますが、借りたお金は、入学金や授業料など学費に関連するものはもちろん、下宿先の家賃や生活費なども教育関連であれば使用することができる場合もあります。
金利や返済期間は、金融機関によって様々です。

(4)国の教育ローンと金融機関の教育ローンとの違い

国の教育ローンと金融機関の教育ローンの違いは、利用できる人や申込み条件、金利などにあります。
国の教育ローンは、申込みできる世帯年収の上限額が決まっていることから、上限以上の収入だと申込みができません。一方、公的な融資制度という位置づけから、世帯年収の下限額が決まっておらず、幅広い世帯に申込みしやすい設定となっています。さらに、世帯年収が200万円以下であれば優遇制度も受けられます。
しかし、国の融資限度額は子ども1人当たり350万円(自宅外通学、修業年限5年以上の大学(昼間部)、大学院、海外留学(修業年限3ヵ月以上の外国教育施設に留学する場合)は450万円)以内となっていて、私立の医学部など進学先によって足りないこともあるでしょう。

一方、金融機関の教育ローンの場合、世帯年収の上限額が定められることはありません。また金利や借入金額の限度額は金融機関それぞれで異なります。
ここでは、池田泉州銀行の教育ローンと国の教育ローンの違いについて解説します。

池田泉州銀行の教育ローンとの比較

池田泉州銀行の教育ローンと国の教育ローンの申込条件や金利などの借入条件は以下のとおりです。

池田泉州銀行教育ローン
(一括借入型)
国の教育ローン
利用
できる方
以下のすべての条件を満たす個人のお客さま
  • お借入れ時の年齢が満20歳以上満65歳未満で、最終ご返済時の年齢が満70歳以下の方
  • 安定、継続収入のある方
  • 池田泉州銀行営業エリア内にお住まいの方
  • 借換えの場合は借換え対象となるローンを延滞していない方
  • 日本国籍の方、または永住許可等を受けている外国人の方
  • 保証会社の保証を受けられる方
世帯年収(所得)790万円以内
(事業所得者:600万円以内)
  • 子どもが一人の場合、以降子どもが一人増えるごとに上限金額が100万円増加
  • 子どもが一人もしくは二人の場合、要件を満たせば世帯年収(所得)の上限額は990万円(事業所得者の場合は790万円)まで緩和
借入金利 年2.325% 〜 年3.025%(変動金利/保証料込)
  • 2024年10月1日現在
年2.400%(固定金利/保証料別)
  • 2024年5月1日現在
  • 一定の要件に該当する場合、上記利率より引下げあり
借入金額 10万円以上3,000万円以内 350万円以内(学生・生徒1人につき)
  • 一定の要件に該当する場合は450万円以内
借入期間 6ヵ月以上15年以内 18年以内
お申込みから
融資までの
期間
WEBでの仮審査は最短3営業日、実際に融資金が振り込まれるまで最短で2〜3週間程度 申込み完了から審査の結果が出るまでには10日前後、さらに実際に融資金が振り込まれるまで10日前後
(必要時期の2〜3ヵ月前の申込が目安)
返済方法 元利均等返済
在学期間中は利息のみの支払いが可能(元金返済据置)

(5)国の教育ローンと奨学金の違い

学費が足りない場合の選択肢として、奨学金があります。奨学金を提供している団体は複数あり、その種類も様々ですが、大別すると卒業後に全額返済する「貸与型」と、返済しなくていい「給付型」があります。
ここでは、国の教育ローンと日本学生支援機構(JASSO)の貸与型奨学金の違いをみてみましょう。

国の教育ローン 奨学金
借入する人 保護者 学生
申込み
可能期間
随時 募集時期が決められている
窓口 日本政策金融公庫の各支店または銀行、信用金庫等の日本政策金融公庫代理店 在学している学校等
借入金の
受取り方法
一括で受取り 毎月定額を受取り
借入金額 子ども1人あたり350万円以内
(一定の要件に該当する場合は450万円以内)
  • 第一種奨学金(無利子)
    月額2〜6.4万円(在学する学校や、自宅通学か自宅外通学によって異なる)
  • 第二種奨学金(有利子)
    月額2〜12万円から選択
返済方法 元利均等返済
在学期間中は利息のみの支払いが可能(元金据置)
  • 「所得連動返還方式」毎年の所得に応じて返還月額が変動する
  • 「定額返還方式」毎月定額を返還する

(6)まとめ

国の教育ローンと、金融機関ローン、奨学金との違いについて解説しました。借入できる人や、申込み条件、借入金額、金利、返済方法などがそれぞれ異なるため、自分に合うものを選ぶようにしましょう。ローンや奨学金は卒業後も長期に渡って返済しなければなりません。利用する際は、あらかじめ返済のことまで考え、無理のない返済プランを立てておくことが大切です。
池田泉州銀行のWEBサイトでは、教育ローンの返済金額シミュレーションを用意しています。ここでは借入金額、借入期間、金利を入力すると、毎月の返済金額や返済総額などが計算できます。こちらを参考にしながら、無理のない範囲で借入金額や借入期間を決めるようにしましょう。

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