返礼品がもらえて節税にも!?
「ふるさと納税」のしくみと手順。
今やすっかりお馴染みとなった「ふるさと納税」。各地域の特産品がもらえたり、生まれ故郷や被災地などを支援できたり、その上、税金の控除が受けられたりと、メリットがいっぱい。ここでは、ふるさと納税未経験の皆さんに向けて、ふるさと納税のしくみや申込み方などをご紹介します。これを機に、ふるさと納税にトライしてみませんか?
(1)ふるさと納税とは・・・
ふるさと納税とは
ふるさと納税がスタートしたのは2008年。もともとは、地方出身の人々の多くが進学や就職で都会に出ていくため、納税は生まれ育ったふるさとではなく、都市部の自治体に納めるケースが多いことから、税収が減少する地方にお金を還元する制度として誕生しました。
「納税」という名称が付いていますが、実際には都道府県や市町村への「寄附」という扱いになります。
寄附先は必ずしも生まれ故郷でなくてよく、応援したい自治体を自ら選んで寄附することができます。複数の自治体に寄附することも可能です。一方の自治体側は、寄附先として選んでもらうために、魅力的な返礼品を贈るケースも。一時期は各自治体がこぞって高価な返礼品を用意するなど、競争が過熱して問題になったことから、現在の返礼品は寄附金額の3割相当の地場産品に限定されています。
ふるさと納税のしくみ
ふるさと納税を行った場合、寄附金額のうちの2,000円は自己負担となりますが、2,000円を超えた部分については所得税・住民税から控除を受けることができます。つまり、10,000円をふるさと納税する場合、8,000円が所得税・住民税から控除されるというわけです。
本来は納税する金額から控除を受けられるため、ふるさと納税は“実質2,000円で返礼品がもらえる制度”といわれることもあります。
また、ふるさと納税で寄附できる金額には上限があり、年収や扶養人数、住宅ローン控除や医療費控除の有無などによって変わってきます。限度額の目安については、ふるさと納税の各ポータルサイトで計算することができます。源泉徴収票を用意して、シミュレーションしてみましょう。
(2)ふるさと納税を行うメリット
ふるさと納税を行うメリットをまとめてみました。
地域に貢献できる
生まれ故郷、ゆかりのある地域、自然災害等の被災地など、寄附を通じて、応援したい自治体を支援することができます。
返礼品をもらえる
自治体によっては地域の特産品などの魅力的な返礼品をもらえます。返礼品を目当てに通販感覚でふるさと納税を行っている人も多いようです。
税金の控除を受けられる
寄附金額の2,000円を超えた部分は所得税・住民税の控除を受けられ、そのぶん納税額を抑えることができます。
税金に対する意識を高められる
給与から税金を天引きされている人は、納税意識が薄くなることがあります。そういう人も、ふるさと納税を行うことで、税金に対する意識が高まり、将来の資産によい影響をもたらす可能性がでてきます。
ポータルサイトの特典を受けられる
ふるさと納税はポータルサイトを通じて行うのが一般的です。サイトによってはポイント付与等の特典を設けており、サイト独自のサービスを受けることができます。
(3)ふるさと納税の手順
ふるさと納税を行う際の基本的な手順は次の通りです。
- ふるさと納税のポータルサイトを検索し、お好みのサイトを選ぶ。
- 返礼品リストなどから寄附したい自治体を選ぶ。
- 寄附金額を決めて、申込む。これでふるさと納税は完了です。
- 返礼品と寄附金受領証が届く。
- 寄附金控除の手続き(確定申告)を行う。
- 税金の控除が受けられる。
上記 5. の「寄附金控除の手続き」について補足しておきましょう。
ふるさと納税の税額控除を受けるためには、原則として翌年に確定申告を行う必要があります。確定申告書の「所得控除」の「寄附金控除」の欄に寄附金額を記入し、確定申告書とともに寄附金受領証を提出すればOKです。
なお、もともと確定申告が不要な給与所得者には、確定申告を行わなくても控除を受けられる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」があります。寄附先の自治体数が5団体以内の人に限られ、寄附先の各自治体に申請書と本人確認書類を提出する必要があります。くわしくは各ポータルサイトに記載されているのでご参照ください。
(4)ふるさと納税で節税できる?
ふるさと納税は、寄附金のうち2,000円以上の部分について所得税・住民税から控除されるわけですが、これは“節税になる”といえるのでしょうか。
実は、考え方次第。たとえば、10,000円のふるさと納税を行った場合、返礼品がもらえた上に、8,000円が納税すべき税額から控除されます。確かに納税額は8,000円減りますが、そのぶん10,000円を寄附しているので、収支的には微妙なところ。
ですので、ふるさと納税は節税効果を期待するというよりも、“2,000円で返礼品がもらえて、その上、納税額の一部を応援したい自治体への寄附に回せる”と考えるといいかもしれませんね。
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