複数の借入れを1つにまとめる「おまとめローン」。毎月の返済管理を一本化し、金利負担を軽減できる便利な商品です。しかし、借入れが複数あると、合計額が高額になることもあり、「審査に通るか不安」という声も多く聞かれます。
各金融機関は申込人が無理なく返済できるかを確認するため、慎重に審査を行います。本記事ではおまとめローンの審査基準や、審査が通りやすくなるためのポイントについて紹介します。

1. おまとめローンとは

「おまとめローン」は、複数の借入れを1つにまとめる金融商品です。たとえば、複数のキャッシングやカードローンを利用していると、それぞれの返済日や金額を管理するのが大変になります。「おまとめローン」を利用すれば、返済先が一つになるため、毎月の支払いがわかりやすくなり、うっかり支払いを忘れるリスクも減ります。また、返済期間の見直しによって、毎月の返済額を軽減できる可能性があります。さらに、今よりも金利が低いローンにまとめることができれば、利息負担が減り、毎月の返済額や総返済額を抑えることも期待できます。
おまとめローンについてくわしく知りたい方は、「おまとめローンとは?選ぶ基準や利用前に知っておくべき注意点を解説」も参照ください。
2. おまとめローンの審査基準

おまとめローンの審査基準は、各金融機関によって内容が異なります。具体的な基準は公表されていませんが、一般的には申込人の属性や信用情報を元に審査されます。
属性
属性とは申込人の個人情報を指します。金融機関は属性をもとに返済能力があるかどうか総合的に評価します。審査では以下の点が重視されます。
- 基本情報(年齢・住所等)
- 収入関連(勤務先、雇用形態、勤続年数、収入の安定性)
- 返済比率(年収に対して、年間の借入返済額がどれくらいの割合を占めているか)
加えて、雇用形態が正社員であるかどうかや、毎月の家賃や住宅ローン返済額等の情報も、審査結果を左右する判断材料になると考えられています。
信用情報
信用情報とは、クレジットカードやローンに関する申込状況と利用・返済履歴を記録したデータです。金融機関は審査の際に必ず日本の個人信用情報機関に照会し、申込人の過去の借入状況や返済履歴を確認します。信用情報に支払いの遅延や債務整理等の記録があれば、審査結果に影響することがあります。
こうした記録は一定期間保存され、住宅ローンや自動車ローン、新規クレジットカードの発行審査といったほかの金融取引にも影響します。返済の遅れや滞納があれば信用履歴に問題があると判断され、ローンの借入れやクレジットカードの利用が制限される可能性があります。
3. おまとめローン審査に落ちてしまう主な理由

おまとめローンの審査に通らないケースには、いくつかの共通する要因が見られます。審査に影響するポイントを知っておくことで、事前の対策や見直しにつなげることができます。ここではおまとめローン審査に落ちてしまう主な理由について解説します。
収入が不安定である
金融機関は、申込人が今後も安定した収入を得られるかどうかを重視し、長期的に返済できる能力があるかを確認します。多くの場合、一定の年収条件を設定しており、その条件を満たしていないと、ローン審査に通りにくくなる傾向があります。
例えば、転職して間もない、勤続年数が短い、あるいは定年が近い等のケースでは、収入が不安定であると判断される可能性があります。申込みの前に、各銀行が定める具体的な条件を必ず確認するようにしましょう。
借入希望額に対して収入が低い
金融機関は、申込人が無理なく返済できるかどうかを慎重に判断するため、借入希望額と収入のバランスが適正かを確認します。その際、収入の「安定性」だけでなく「返済比率」も重要な判断材料となります。
返済比率とは、年収に対して年間返済額がどの程度の割合を占めるかを示す指標です。一般的に返済比率が高すぎると、生活への影響が懸念され、審査に不利となります。
信用情報に問題がある
返済の遅延や債務整理の履歴は、日本の信用情報機関(CIC、JICC、KSC)に異動情報として記録されます。こうした記録は5~7年間保持され、その間は信用履歴に問題があると判断される可能性があります。
審査時点でこれらの記録が確認されると、金融機関は将来の返済能力を懸念し、より慎重に審査を行います。そのため、信用情報に問題が見つかった場合は審査に不利となります。
4. おまとめローン審査が通りやすくなるポイント

ここでは、おまとめローン審査に通りやすくするポイントについて解説します。
返済期日を守り滞納しない
返済履歴は審査の重要な判断材料となります。例えば、返済履歴に「支払いが定期的に遅延している」、「未返済の借入れが残ったままになっている」といった記録がある場合、おまとめローンの審査で不利になる可能性があります。
一方、すべての支払いを期日通りに行い、返済に遅れがない場合は、「お金の管理ができていて、信用できる」と判断され、審査に通る可能性が高くなります。日々の生活でもクレジットカードや公共料金等、すべての支払い期日を守り滞納しないようにしましょう。
短期間に複数のローンに申込まない
信用情報機関には返済状況だけでなく、ローンやクレジットカードの申込履歴も記録されています。
複数の金融機関に短期間で立て続けに申込むと多重申込みとみなされ、「急にお金が必要になったのではないか」または、「返済計画に無理があるのではないか」といった印象を与えてしまいます。金融機関は貸したお金がきちんと返ってくるかどうかを重視しているため、短期間に複数のローンを申込むと、審査に不利になることがあります。
ローン申込時に正確な情報を申告する
おまとめローンの申込みの際、年収、勤務先情報、在職期間、他社の借入状況等の申告事項は厳正に審査されます。これら全ての情報について虚偽のない正確な申告が重要です。
借入状況について事実と異なる申告をしても、金融機関は信用情報機関のデータベースを照合するため、不一致はすぐに判明します。不正確な情報提供は申込人の信用を失い、審査に通りにくくなる可能性があります。すべての項目で、正直に情報を伝えることを心がけましょう。
安定した収入を確保し、返済可能な環境を整える
おまとめローンは複数の借入れを一本化するため、借入金額が大きくなる傾向があります。借入金額が大きくなると、返済が長期化する傾向にあることから、審査では「長期にわたり確実に返済できるか」という点が重視されます。
正社員として長く勤務していることや、一定期間以上の勤続年数があり、毎月安定した給与収入を得ていること等、継続的に返済可能な環境が整っていると、審査において有利に働きます。
5. まとめ

おまとめローンの審査は、金融機関ごとに基準が異なりますが、いずれも申込人の属性、信用情報、返済能力を評価します。複数の借入れをまとめる性質上、借入合計額が大きくなりやすいため、返済能力の審査は特に慎重に行われます。審査通過の可能性を高めるためには、すべての返済を期日どおりに行い、短期間に複数のローンを申込まないよう注意しましょう。また、ローンを申込む際は正確な情報を漏れなく記入することが大切です。
池田泉州銀行のフリーローンは、他社ローンのお借換え・おまとめに対応しており、一本化による返済負担の軽減が期待できます。固定金利なので、毎月の返済額が変わらず、計画的な返済がしやすいのも特長です。家計の見通しが立てやすく、管理もしやすくなります。また、Webで申込みから契約まで完結できるため、来店の手間がなく、忙しい方でもスムーズに利用できます。複数のローンを抱えている方は、返済の負担軽減につながる可能性があるので、一度検討してみてはいかがでしょうか。
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