子どもの進学費用の準備をしっかり進めてはいたものの、実際には想定以上の出費となることがわかり、教育ローンを検討しているという方もいらっしゃるでしょう。通常、教育ローンは親や保護者が借入れを行うものですが、一部の金融機関では学生本人でも契約できる商品があります。ただし、学生本人による借入れには年齢や収入面での厳しい制約があるため、実際に利用できるケースは限定的です。
本記事では、学生本人での借入れが困難な場合の対処法や教育ローン利用時の注意点について解説します。

1. 学生本人でも契約可能だが審査のハードルは高い

学生本人でも契約可能な教育ローンは存在しますが、利用には次のような条件が求められます。
(主な条件)
- 年齢条件を満たしている
- 学生本人に安定収入がある
- 経済的に自立し扶養に入っていない
これらの条件からわかるように、学生本人がローンを契約する場合でも社会人並みの返済能力が求められます。年収や雇用形態等、返済能力にかかわる点が厳格に審査されるため、一般的な学生にとってはハードルが高いといえるでしょう。
2. 学生本人での借入れが難しい場合の対処法

学生本人での借入れが厳しい場合でも、教育費を確保するための選択肢は複数あります。ここでは、具体的な対処法について解説します。
保護者が民間の教育ローンを契約する
一般的に教育ローンは保護者が借入れを行うケースが多く、金融機関も保護者による契約を基本として想定しています。
また、親権者以外の親族による申込みが可能な教育ローンもあります。ただし、親権者以外が申込む場合、その理由について説明を求められることがあるため、事前に確認が必要です。
奨学金制度を活用する
学生本人が教育資金を準備する場合は、奨学金制度も検討しましょう。奨学金は世帯の家計状況や学業成績等の審査がありますが、教育ローンと比較して金利が大幅に低く設定されていたり、在学中は無利息で返済の負担を抑えられることがメリットです。
なお、奨学金と教育ローンの併用も可能です。たとえば、入学時の初期費用は教育ローンで調達し、学費は低金利の奨学金で賄うといった使い分けができます。ただし、奨学金の申請には期限があるため、申込時期を逃さないよう計画的な準備が大切です。
保護者が国の教育ローンを契約する
国の教育ローンは公的な融資制度です。金利は固定なので、返済計画が立てやすく、返済期間も最長20年まで設定できます。必要なタイミングで申込みが可能という点も、利便性があります。
ただし、申込みは学生本人ではなく保護者である必要があり、世帯年収には上限が設けられています。融資上限額は子ども1人あたり350万円ですが、自宅外通学や海外留学等の資金として借りる場合等は450万円まで拡大されます。(2026年1月14日時点)
3. 奨学金・民間の教育ローン・国の教育ローンの違い

奨学金、民間の教育ローン、国の教育ローンは利用条件が異なるため、比較検討が欠かせません。
| 項目 | 民間の教育ローン (池田泉州銀行の場合) |
奨学金制度 (日本学生支援機構(JASSO)の場合)※1 |
国の教育ローン |
|---|---|---|---|
| 申込先 | 池田泉州銀行 | 日本学生支援機構 | 日本政策金融公庫 |
| 借主 | 保護者 | 学生本人 | 保護者 |
| 収入・所得の制限 | 安定・継続した収入があること | 学生本人と生計維持者(原則父母)の収入に上限設定あり | 子どもの人数に応じ上限設定あり |
| 借入可能額 | 10万円以上3,000万円以内 |
|
子ども1人あたり350万円以内 (一定要件に該当する場合は450万円以内) |
| 金利 |
|
|
固定金利 |
| 借入資金の受取方法 |
|
毎月定額を受取り | 一括で受取り |
- 貸与型奨学金の場合
金利面で最も負担が少ないのは日本学生支援機構(JASSO)の奨学金です。ただし、収入制限がある点には注意が必要です。
一方、民間の教育ローン(例:池田泉州銀行)は収入制限がなく、一括借入型とカードローン型(必要な時に随時借入れ)から選べる等、利用の自由度が高いのが魅力です。借入可能額も最大3,000万円と幅広く設定されています。
国の教育ローンは固定金利で、返済期間を最長20年まで設定できるため、長期的な返済計画を立てやすいのが特徴です。
それぞれの制度にはメリットと制約があるため、ご家庭の状況や必要な資金に応じて最適な選択肢を検討することが大切です。
4. 教育ローン利用時に押さえておくべき注意点

返済計画をしっかりと立てないまま教育ローンを借入れると、月々の返済額が想像以上に負担になってしまう可能性があります。教育ローンを安心して利用するために、押さえておくべき注意点をご紹介します。
借入額を最小限にする
借入額は入学時の納付金や学費等、本当に必要な金額に留めましょう。借入額が増えるほど金利の負担も膨らみ、毎月の返済額が家計を圧迫する要因となります。
また、民間の教育ローンにはカードローン型もあり、利用限度額の範囲内であれば必要な時に少しずつ借入れが可能です。入学前に大きな金額を借りるのではなく、必要に応じて段階的に利用することも検討しましょう。さらに返済シミュレーションを事前に行い、月々の返済額や総返済額、完済までの期間を把握しておくことが不可欠です。
変動・固定金利のしくみを理解する
教育ローンでは変動金利と固定金利という2つの金利タイプがあり、それぞれの特徴を理解して選ぶ必要があります。市場の金利動向に応じて定期的に見直されるのが変動金利で、借入時の金利が完済時まで変わらないのが固定金利です。
変動金利は、固定金利と比べて金利が低く設定されることが多いです。しかし、市場の金利動向に応じて定期的に見直されるため、借入当初は低金利でも、将来的に金利が上昇すると返済額が増え、総返済額が当初の想定を上回る可能性があります。
一方、固定金利は金利上昇の心配がない反面、借入時の金利が高ければその水準のまま返済が続きます。金利が下がった場合でも自動的に恩恵を受けられないため、結果的に負担が重くなることもあります。
金利タイプを選ぶ際は、将来の金利変動リスクも含めて慎重に検討しましょう。
据置期間を活用する
教育ローンには、在学期間中の返済負担を軽くするため、元金の支払いを猶予し利息のみを返済する据置期間を設けている場合があります。据置期間を活用すれば、学費や生活費で経済的に厳しい在学期間中においても、月々の返済負担を最小限に抑えることができます。
ただし、据置期間は返済の免除ではなく、あくまで元金返済の延期です。卒業後には元金返済が始まるため、安定した収入を前提とした返済計画が重要です。
5. まとめ

学生本人の教育ローン契約は一定条件下で可能な金融機関もありますが、年齢・収入・経済的自立といった厳しい審査基準をクリアする必要があり、一般的な学生には高いハードルとなっています。そのため、保護者の借入れや奨学金制度を活用した教育資金の準備を検討する必要があります。
なお、池田泉州銀行の教育ローンは学生本人の契約はできず、保護者の利用が必要です。一括借入型とカードローン型をご用意しており、必要な資金の使い方に応じてお選びいただけます。窓口では、教育費の準備から将来の資産形成まで、長期的な視点でのご相談も承っております。ぜひお気軽にご相談ください。
注目カテゴリワード
気になるカテゴリワードから
知りたい情報をみつけよう

