高校生や大学生のうちに一度は海外留学してみたい!と思っている方も多いのではないでしょうか。
海外に飛び出して、外国語を学んだり、他国の友人をつくったり、新しい自分を発見したり・・・。若い頃の留学体験は大きな刺激と貴重な経験をもたらしてくれるでしょう。
ここでは人気の留学先や留学の種類、留学にかかる費用などについてご紹介します。

(1)留学する人って、どのくらいいるの?
毎年どれくらいの人数の学生が海外留学しているのでしょうか?表@・表Aはコロナ禍以前の留学者数です。
2017年に大学生の年間留学者数が初めて10万人を超えるなど、留学者数はコロナ禍に見舞われるまで右肩上がりで増加してきました。とはいえ、トータルの大学生の数から見ると、留学経験者の割合は約3%に過ぎません。文部科学省では3ヵ月未満の留学は「研修旅行」と位置づけており、3ヵ月以上の「留学」を経験した大学生は1%未満と少数です。
日本の学生にとって海外留学はまだまだハードルが高いようですね。
【表@:大学生の留学者数(2019年度)】
期間 | 1ヵ月 未満 |
1ヵ月~ 3ヵ月 |
3ヵ月~ 6ヵ月 |
6ヵ月~ 1年 |
1年以上 | 不明 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
人数 | 71,263人 | 10,408人 | 11,404人 | 11,562人 | 1,924人 | 785人 | 107,346人 |
- 出典:独立行政法人 日本学生支援機構「2019(令和元)年度 日本人学生留学状況調査」
【表A:高校生の留学者数(2018年度)】
期間 | 3ヵ月未満 | 3ヵ月以上 | 合計 |
---|---|---|---|
人数 | 42,793人 | 4,076人 | 46,869人 |
- 文部科学省「平成29年度 高等学校等における国際交流等の状況について」をもとに作成
(2)目的・期間によっていろいろ。留学の種類

ひと口に「留学」といっても目的や期間などによって、いろいろな種類があります。それぞれ明確な区分されているわけではありませんが、主だった留学の種類を挙げてみましょう。
海外大学留学
日本国内の大学に進学するのと同じように、海外の大学に入学し、卒業まで在籍して学位を取得するというもの。数年間にわたって海外で学び生活することから、グローバル感覚が養われます。基本的にすべての授業を外国語で受けることになるため、入学時点で相応の語学力が必要になります。
交換留学
在籍中の国内大学と協定を結んでいる海外の大学に、交換留学生として留学するというもの。期間は半年〜1年間が主流です。留学先で取得した単位は、国内の大学の単位として換算できます。比較的安価で長期にわたり留学できますが、語学力や学業成績などの学内選考をクリアする必要があります。
大学認定留学
在籍中の国内大学の承認を得て、姉妹校や関係のある海外の大学に留学するというもの。交換留学同様、留学先で取得した単位は国内の単位に換算できます。交換留学ほどではないものの選考基準があり、費用のほとんどが自己負担になるケースが一般的です。
語学留学
外国語の習得を目的に、民間の留学エージェント会社などを通じて、自分が好きな国の語学学校に私費で留学するというものです。期間は約1週間の短期留学から約1年間の長期留学までさまざま。語学に不安があっても、レベルに応じたクラスで学ぶことができます。長期留学の場合は、在籍中の大学を休学しなければならないケースもあります。
上記のほか、特定の専門分野を海外で学ぶための「専門留学」、語学を学びながら現地の企業で就業体験を行う「海外インターンシップ」、海外で働きながら現地生活を体験する「ワーキングホリデー」など、さまざまな留学スタイルがあります。
(3)人気の留学先ランキング

【国(地域)別日本人留学生数(2019年度)】
1位 | アメリカ合衆国(18,138人) |
---|---|
2位 | オーストラリア(9,594人) |
3位 | カナダ(9,324人) |
4位 | 韓国(7,235人) |
5位 | イギリス(6,718人) |
6位 | 中国(6,184人) |
7位 | タイ(5,032人) |
8位 | 台湾(4,894人) |
9位 | フィリピン(4,575人) |
10位 | マレーシア(3,461人) |
- 独立行政法人 日本学生支援機構「2019(令和元)年度 日本人学生留学状況調査」をもとに作成
上記は2019年度に大学生が留学した先のランキングです。
英語力の向上を目的に留学する学生が多いため、英語を母国語とする国が多くランクインしています。
特にアメリカはあらゆる分野で世界のトップクラスであることに加え、留学先となる学校の数や留学プログラムの多彩さで群を抜いており、世界中から留学生が集まります。2位のオーストラリアと3位のカナダは、治安が良く住みやすく、豊かな自然に惹かれたという理由が多いようです。
4位には韓国がランクイン。なんといってもアクセスの良さが人気の理由。K-POPや韓流ドラマなどの影響もあり、韓国語を学びたいという人も増えています。
9位のフィリピン、10位のマレーシアは、英語が学べる上に、日本から近く、費用も安いということで人気が高まっています。
(4)留学にかかる費用の目安

留学に必要となる費用
海外の大学に留学する上で必要となる費用は、主に[学費][生活費][渡航費]の3つです。いずれも留学先の国や地域によって金額は大きく変わってきます。
学費は留学先が公立か私立かによっても異なり、当然ですが、私立のほうが高くなります。また、ニューヨークやロサンゼルス、ロンドンといった大都市にある大学は学費も高めです。
生活費は、家賃、光熱費、食費、現地での交通費、通信費、娯楽費などで、現地の物価によって大きく左右されます。
渡航費は、航空券代、ビザ申請費、保険料などになります。
留学費用の目安
前述したように、留学先の国・地域・学校、留学期間、留学中の生活拠点などによって留学費用は大きく変わってくるため、目安といっても金額には大きな幅があります。
たとえば、アメリカの大学に留学した場合の費用の総額は、1年間で200万円〜600万円、3ヵ月で60万円〜150万円、1ヵ月で30万円〜60万円、1週間で20万円〜40万円くらいが目安です。
また、物価も学費も安価なフィリピンの場合は、アメリカの半額くらいが目安になります。
自分を大きく成長させてくれる海外留学ですが、それなりの費用が必要になることも事実です。もし費用負担が理由で留学を断念している場合は、留学に利用できる国内の奨学金制度や、留学先の大学で留学生が利用できる奨学金制度を用意しているケースがあるので、調べてみてはいかがでしょうか。
また、池田泉州銀行では留学をサポートする「留学ローン」を用意しています。興味のある方はぜひチェックしてみてください。
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